宝塚音楽学校について少し変わったニュースが報じられました。
宝塚で活躍するタカラジェンヌを育成する宝塚音楽学校では、生徒が代々受け継いできた不文律があるそうで、これを公式に廃止すると学校側が公言したのです。
その不文律の内容とは例えば予科顔や予科語といった先輩の前で決まった表情や言葉しか発生してはいけない決まりや、先輩への過度なノートの提出などを求めるといった形の物です。
これがパワハラが問題になっている現代には正しくないものとして廃止されるようになったようです。
実は宝塚音楽学校では以前にいじめから訴訟に発展したケースもあったそうで、
今回はこの宝塚音楽学校で横行していたといわれる不文律の内容を詳しく調べていくとともに、いじめにより起きた問題なども調査してまとめていきます!
宝塚音楽学校の予科顔や予科語とは?画像は?
宝塚音楽学校は2年制で一学年につきそれぞれ40人ほどの学生が在籍しています。
このうち上級生の方を「本科生」、下級生の方を「予科生」と学内では読んでいるそうです。
そしてこの下級生である予科生には先輩に対して行わなければいけないしきたりや不文律があり、その代表的なものが予科顔や予科語といったものです。
予科顔とは下級生が上級生に対して許されている表情のことで、
「みけんにしわを寄せて口角を下げる表情」
と定義されています。
実際に予科顔の画像がないか調べてみたところ、元宝塚の藤岡沙也香さんがTwitterで投稿した表情が予科顔だといわれていました。
https://twitter.com/nanaririchan080/status/1061993265044500482
たしかにみけんにしわを寄せて口角下げてますね。
これを毎日というのは厳しいですが、なぜこのような表情が通例となったのでしょうか?
そして「予科語」は上級生との会話で許されている言語のことで、これ以外の言葉を発すると違反になるそうです。
宝塚音楽学校 <予科語>
徹底した上意下達。予科生は本科生に自分の考えを述べてはいけないし、本科生に対して、原則七つの言葉「予科語」しか発してはいけない。「おはようございます」「おつかれさまでした」「すみませんでした」「失礼します」「はい」「いいえ」「ありがとうございます」— 冰水めい hjosui mei (@hjosui_mei) September 12, 2020
こういったしきたりは他の学校にあるようで、例えば高校野球で有名だったPL学園でも先輩に対しては「はい」か「いいえ」以外は発してはいけないというのを聞いたことがあります。
またこの他にも予科生には上級生に対して日々の掃除について報告したり質問したりすためのノートの提出などが義務付けられていて、この量が多過ぎて体調を壊す生徒もいたといいます。
また上級生が乗る阪急電車には必ず一例いなくてはいけないといった不文律もあったそうです。
今回の発表ではこういった予科顔などの不文律をほとんど廃止するという内容になっていて、今後は予科生でものびのび過ごせる環境を目指していきたいとのことでした。
宝塚音楽学校のいじめ訴訟問題とは?
今回の不文律の廃止を発表とした理由としては、これらが今の時代にそぐわないものだからといったことのようでした。
今はこういった上下関係からくるパワハラなどが色んな場所で告発され問題になっている時代ですから、そういった事が起こらないための処置だと思われます。
実は昔に上下関係とは少し違う形ですが、宝塚音楽学校でいじめが起こり、それが訴訟問題にまで発展した前例もありました。
それが2008年のことで、鈴木郁子さんという生徒が東北出身で唯一宝塚音楽学校に入学したことがきっかけです。
当時は東北出身という事でかなり話題になり、新聞などでも報じられています。
さらにネット上にはこの鈴木さんが「一番きれい」といった書き込みも目立つようになり、そのせいで同期生からかなりのいじめを受けることになってしまいました。
私物をゴミ箱に捨てられた他、洗濯機や電気の使用をさせない、買い物の禁止を強制するために監視され、その際には 「あんたを見張ってなきゃいけないから自主練できない」 と言うなど物理的、精神的にダメージを与えるものであった
携帯を取り上げ通話履歴やメール内容を勝手に見る、顔面を平手打ちする、すみれ寮の一室に2時間以上見張り役付きで監禁する等、狙い撃ちのいじめが半年以上行われた出典宝塚も変わったな – グロテスク一直線 – Yahoo!ブログ
そして最悪なことに鈴木さんは同期生に万引きをでっちあげられ退学処分となってしまいます。
その退学を不服とした彼女は学校側に対して2度に渡って訴訟を起こし、裁判所も生徒側の勝訴と言う判決をくだしていました。
しかし学校側も彼女に対して酷い対応をし、結局宝塚音楽学校の卒業資格は認めるものの宝塚には入団しないということで合意したそうです。
その後も彼女の生活は酷いものとなり、宝塚音楽学校の汚点として知られています。
この件については不文律とは直接関係ないかもしれませんが、校内の厳しすぎる雰囲気がこういった事件に繋がることもあるためより生徒の自由を認めるという意味では不文律撤廃はかなり大きな意味があったのではないでしょうか。
宝塚音楽学校が生徒が通いやすい学校にこれからなると良いですね。